2018年9月24日 Field Foundations: Conversation & Culture

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「Google Memo」という文書をご存知だろうか。

正式名称は「Google’s Ideological Echo Chamber」という、GoogleのJames Damore(ジェームズ・ダモア)という社員が2017年7月に社内に公開し、次第に社内のみならず全米で炎上の嵐を巻き起こした文書だ。

文書はその後一般にもリークされ閲覧可能となっているが(リンク)、概要としては、「女性は生来的にエンジニアとして劣る生物学的特質を持つにも拘わらず、グーグルの過度な女性雇用推進の方針は、男性への逆差別である」という、「反多様性」を訴える趣旨のメモだ。10ページに及ぶ文書で、「(女性は)多くの神経症的な傾向を有している。女性に関する社内レポートに表れているように、強い不安やストレスが大きい職業に就く女性の少なさは、この傾向の影響かもしれない」といった類の主張が列挙されている。

メモの拡散後、Damoreは「このメモを見た多数の社員から『私はとてもオープンには言えないが、こういった重要な問題を挙げてくれてありがとう』と感謝の声が届いている」と主張し、さらに事態に拍車をかける。Google CEOのSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)は、この一連の動きに対し、「特定の属性の社員に、あなたは生物学上この仕事に適さない特質がある、と主張するのは攻撃的な振る舞いであり、許されない行為である」とし、Damoreを解雇。DamoreはGoogleを去ることとなった。

さて、この日は、「もしあなたがこの時Googleの中間管理職で、複数の部下があなたに相談に駆け込んできたら、あなたはどう振る舞うか?」という設定での議論を行った。部下の設定は以下の通り:

  • ① 女性エンジニアの採用に悩む社員
  • ② 「保守的な考えを許容しないGoogleの文化はオープンではない」と指摘する社員
  • ③ 「女性の不安が募る今、あなたは管理職としてどうするのか?」と詰め寄る社員

上記のような部下に対し、実際に自分の回答を録音し、同級生間でそれを聞いて相互評価する、という流れで取り組んだ。

実際に喋ろうとすると、これが非常に難しい。中間管理職となると、会社の方針が決まっていない中、自分の意見が会社の見解と合致するとは限らず、約束できることがほぼないからだ。また、実際の職場であれば、個別に喋った内容はすぐに周りの社員に共有されるため、迂闊な発言や過度な約束は大問題になり得る。卒業後、どこかで遭遇し得るシナリオとして非常に考えさせられた。

ここでは建設的な会話を促す方法として、念頭に置くべき3つのゴールを学んだ。

  • ① Understanding:先ずは相手を深く理解する、相手への傾聴を示す
    • 「Help me understand you」、「I support you」といった姿勢を真摯に共有する
  • ② Informing:会社の方針や動きについて現状可能な範囲で共有する
    • 例:「近々タウンホールミーティングを開く予定で調整している」等
  • ③ Moving to action:今後どんなアクションが取れるか、社員と共にブレストをする
    • 社員のアイデアを募ることで、社員に力を与えることができる
    • 逆に、この時点で社員に何か約束したり、謝罪する必要はない

当日教授が教えてくれたことで印象に残ったのは、「People will forget what you said, and they will forget what you did. But they will never forget how you made them feel(人は、あなたが言ったことやしたことは忘れるかもしれない。でも彼らは、あなたが彼らをどういう気持ちにさせたかは絶対に忘れないものよ)。」という言葉。確かにそうかもしれない。これは忘れず覚えておきたい、と心に留めた。

5か月前

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